施工事例紹介
Construction case
エレベーターカゴガイドシューメンテナンス
埼玉県内の介護付有料老人ホーム、地上3階建て、鉄筋コンクリート造りの建物内 日立製エレベーターのメンテナンス報告です。
走行中の振動に影響する「ガイドシュー」
今回のメンテナンスで交換する部品はカゴ側に取り付けられている「ガイドシュー」です。ガイドシューはエレベーターのカゴ側に取り付けてある部品で、建物側に取り付けてあるレールに沿って昇降させる時に、揺れや振動を抑えるためのガイドしている部品になります。シューの形状は凹型で外側から、プラスチック、シリコンゴム、 ナイロンギブといった構成です。劣化、摩耗が進行するとガイドとシューの間の隙間 が大きくなり、走行中の振動が大きくなります。最悪の場合、カゴに取り付けられている近接センサーがぶつかり、壊れる場合がありますので定期的に交換が必要となるのです。一般的に交換サイクルは10年周期の部品とされています。
不具合発生前のご提案
今回は日立製のエレベーターでこの機種で使用されているガイドシューは古いタイ プですとシリコンゴムが油の影響で粉々になる不具合が発生する事例があるため、 原因対策として交換の提案を致しました。ちなみに、メーカー側では現在は対策品としてシリコンゴム製から硬いプラスチック製に仕様変更しています。
こちらがエレベーターカゴに取り付け られているカゴシュー装着時の状態 左側黒い部分がガイドレールです。
ガイドシューを取り外しました。 作業時はジャッキを使いガイドレール にブラケット等当たらないよう固定します。
交換後のガイドシュー。 組み込み後は試運転し、確認。 引きづり、突っかかりなどなく スムーズな動きになりました。
上が取り外したガイドシュー 下が新品のガイドシュー
取り外したガイドシューは油等で 劣化がひどく、作業時にバラバラ になってしまいました。
取り外したガイドシューは劣化、 摩耗がかなり進行していた状態 でした。
ロープ式エレベーターに多く使われているガイドシュー
このようなガイドシューを使用しているエレベーターは低層マンションやビル、 一般的なマンション(ロープ式エレベーター)にはガイドシュータイプを使っている場合が多く、タワーマンションや高層ビルのエレベーターではガイドシュータ イプではなく、ダイドローラータイプの場合があります。高層ではエレベーター の速度が速くなるために違う構造にしています。
本来のスムーズな動きを取り戻す
交換作業を終えて、不快な揺れ、振動がなくなってスムーズな動きになり安心してお使いいただける状態となりました。
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